子供の成長痛とは? 専門医が丁寧に解説

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歌島 大輔
歌島 大輔
スポーツ整形外科医師川崎市立井田病院
スポーツ整形外科専門医師(川崎市立井田病院・景翠会 金沢病院・さくら通り整形外科 各非常勤医師)として外来診療・手術を行っている。ケガやスポーツ障害という「マイナス」から元通りという「ゼロ」を目指すのではなく、パフォーマンスに変革をもたらす「大きなプラス」を一緒に目指す情報発信やコーチング活動をライフワークとする。

今回は子供の成長痛についてです。

よく「これは成長痛ですか?」

と聞かれるわれわれ整形外科医ですが、

いつも大抵
「うーん、成長痛と言えば、そうですねぇ・・・」
というスッキリしない答えになってしまいます。

それは成長痛というものが、
そもそもぼんやりした概念だからなんですね。

ですが、少しでもスッキリ!
と感じてもらえるような説明ができたらと思って、
記事を書いております。

こんにちは、スポーツ整形外科医の歌島です。
本日も記事をご覧いただきありがとうございます。

それではいきましょう!

成長痛の定義と原因、要因

成長痛(growing pain)
歴史的には様々な定義がされています。

しかし、まず言えることは、
現段階でも病因、
つまり成長痛の原因や要因は明らかになっていない
ということです。

そんな中で、どういった症状が成長痛と呼ばれるかというと、

典型的な症状は

「夜中を中心に突然、下半身の痛みを訴えて、泣き出すが、
時間とともに自然とおさまり、
次の日には何の症状もない」

 

というような状態です。

なんとも掴みどころがありません。

それでも、その特徴を整理した報告もあります。

それは、

  1. 特に関節のみに限定されない腕や脚の痛み
  2. 少なくとも3ヶ月間は常時でなくても症状がある
  3. 眠れないなど日常生活で困るレベルの痛み

つまり、狭い意味・厳密な意味での成長痛

明らかな原因や異常は掴めないけど、
困るレベルの痛みが腕や脚にある状態

ということになります。

 

「明らかな原因や異常は掴めないけど」

というのは、原因や異常を診察や
レントゲンでしっかり探した結果、
見つからなかったということです。

何も調べずに、
いきなり「あ、成長痛ですね」
ってことはないわけです。

こういうのを「除外診断」
と言います。

もうちょっと広義に成長痛を考える -成長に伴う痛み-

ただ、もう少し広い意味で、
成長に伴う痛みを総称して、成長痛としてしまうと

いろいろなものが含まれます。
その代表的なモノは骨端症筋腱の痛みだろうと思います。

骨端症とは?

骨端症とは、骨端線の先にある、
骨端部分=骨端核
に変化が起こって、痛みが出る状態です。

では、骨端線とは?

骨端線とは子供の骨が成長する場所で、
成長軟骨板とも呼ばれます。

骨端線はもともと弱い部位

この骨端線は
もともと骨よりも脆い、弱い場所なので、
骨端線での骨折が起こりやすいという
特徴があります。

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筋肉が付着するため引っ張られる

オスグッド病などのように、
骨端線近くには
筋腱がくっついて、
骨端線が離れるように力が常に加わっている
ということがあります。

画像引用元:こどもの整形外科疾患の診かた-診断・治療から患者家族への説明まで 医学書院

この筋腱に引っ張られることが
骨端症の大きな1つの原因です。

そして、急激に身長が伸びるような時期に、
筋肉の引っ張る力が増えてしまって、
骨端症がおこりやすくなると考えられています。

筋腱の痛み

骨が伸びて、それに筋肉や腱が追いつけば・・・

さきほど、軽くお話ししましたように、
急激に身長が伸びる時期、
つまり、骨が急に長くなる時期に、

それに筋肉や腱の長さも同じように長くなれば、
特に問題ないわけですが、
なかなか追いつかないことが多いです。

筋肉が硬くなると筋肉が痛い、腱が痛い

そうなると、筋肉はどんどん硬くなってしまいます。

結構、身体がカタい子供って多いですよね。

それに伴って、
筋肉が微細に損傷して、炎症を起こして
スポーツするときに筋肉が痛かったり、
筋肉の付着部が痛かったりします。

成長痛を防ぐ第一戦略はストレッチ!

ここまでの内容をご理解いただくと、

広い意味での成長痛を防ぐには、
成長期こそ、筋肉の柔軟性が大切だと言えます。

そのため、身長がどんどん伸びている頃に
徹底してストレッチをする

これを意識してもらえたらと思います。

今回は、成長痛というモノについて、
元々の狭い定義と、
広げた定義、それぞれについて説明させていただきました。

少しでも参考になりましたら幸いです。

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どうしても多くの患者さんを拝見している中で時間をかけて人1人と向き合う時間がないのが悩みですが、それでも、患者さんの希望を、理想的にはゴールをできるだけ掴んで、お手伝いできること、提供できることを常に探しながら診療しております。

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